結論から申し上げますと、相続税がかからない場合でも、預金の名義変更(または解約手続き)は必ず行う必要があります。
「税金を払わなくていいなら、そのままでもいいのでは?」と思われるかもしれませんが、手続きをせずに放置しておくと、将来的に困るリスクがいくつかあるからです。
1. 銀行口座が「凍結」されたままになるため
銀行が名義人の死亡を知ると、その口座は凍結され、お金の出し入れができなくなります 。 そのままにしておくと、公共料金の引き落としが止まってしまったり、将来まとまったお金が必要になったときに引き出せなかったりと、不便な状況が続いてしまいます。
2. 「休眠預金」になってしまうリスクがある
最後のお金の出し入れから10年以上放置されると休眠預金として扱われるようになります。 休眠預金になっても、手続きをすればお金を戻すことは可能ですが、通常の相続手続きよりも調査に時間がかかったり、余計な手間が増えたりしてしまいます。
3. 次の相続が発生すると、手続きが「もっと」大変になる
手続きをしないまま数年が経ち、もし他の相続人(例えばご兄弟など)が亡くなったり、認知症などで判断能力が低下したりすると、さらにその子供たちが関わってくるなど、関係者が増えて収拾がつかなくなります。 「今のメンバー」で話し合いができるうちに、手続きを済ませておくのが一番の近道です。
アドバイス:「名義変更」よりも「解約」が一般的です
実務上は、亡くなった方の通帳の名前を書き換える(名義変更)よりも、一度その口座を解約して、相続人の口座にお金を移す方法をとるのが一般的です。その方が、複数の相続人で分ける際もスムーズだからです。
相続税の申告が必要なくても、銀行の手続きには「戸籍謄本」などの書類が必要になりますので、お早めに銀行の窓口へ相談されることをおすすめします。